物質と精神

※この文章は早稲田大学「学術的文章の作成」の課題として提出したものです。

日本は豊かな社会であるかを考えるにあたり、豊かな社会とはどのような社会であるかを考える必要がある。そこで私は社会を2つの側面から見ることにした。2つの側面とは物質と精神である。

日本にはモノがあふれている。生活に必要なモノはいつでも、いくらでも手に入れることができる。毎日大量の廃棄弁当が発生することからも、むしろモノがあふれすぎていると言えるだろう。物質といった側面から社会を見ると、日本は豊かな社会ということができる。

一方、精神の側面から考えるとどうだろうか。社会は個人個人の集まりである。日本社会が豊かであるためには、個人の精神が豊かである必要がある。ところが、日本人の死因は癌や事故を上回って自殺が最多である。自殺者が多い社会が、豊かとは言えない。

以上の理由より、日本社会は物質面では豊かであるが、精神面で貧しいと言える。